鹿島アントラーズは29日、茨城・鹿嶋市内でアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦第2戦広州恒大戦(30日、カシマ)に向けた前日練習を行った。

 冒頭15分のみ公開され、パス練習では終始笑顔も出るなど、公式戦3連敗中でも雰囲気は悪くない。10日のACL1次リーグ最終節ムアントン戦出場後から、右太もも痛で離脱していたDF植田直通(22)も復帰し、先発出場する可能性も出てきた。

 第1戦をアウェーで0-1と敗れたため、8強進出へは1-0なら延長戦。90分間で決めるには2点差以上の勝利が必要だ。相手にアウェーゴールを奪われないことも大事だが、大量点へ攻撃陣の奮起が期待される。エースFW金崎夢生(28)は「頑張りま~す」と両足首痛などのケアも入念に行って大一番に臨む。今大会はホーム3戦4発のFW鈴木優磨(21)も「ACLのほうが自分の情報がJリーグほどないし、ボールウオッチャーになってくれるのでやりやすい。点をとることがFWの役目。とれればいい」と、広州恒大の守備陣を崩すイメージも描けている。

 クラブは広州恒大戦にホームタウンの在住、通勤、通学者を無料招待するなど、逆転での8強進出を盛り上げる。MF土居聖真(25)は「平日なので、近場の人が来てくれれば力になる。ラウンド16(決勝トーナメント1回戦)突破は鹿島の歴史にない。新しい歴史をつくりあげるためにも頑張ります」。今季はFWではなく左MFで活躍しているが「点に絡むこと、点をとらせるというところは、もっとダイナミックにやってもいいのかなと思う」と、シュートの積極性などを求めた。【鎌田直秀】