湘南ベルマーレDF岡本拓也(25)が、23日夜に平塚市内の平塚競輪場で行われた、平塚市主催のJ2優勝祝賀会で、来季の自らの去就について「しっかり考えて決断したい」と口にした。

 岡本はJ1浦和レッズから16年にレンタル移籍して、湘南で2季目のシーズンを終えた。優勝し、1年でのJ1復帰を決めるとともに、自らも右DF、MFともにプレーするユーティリティー性を発揮し、30試合に出場し3ゴールと活躍。「覚悟を持って臨んだシーズンだったので、いい結果が出て良かったです」と振り返った。

 19日の最終節・町田ゼルビア戦では、ゴール裏に岡本を含めて他クラブからレンタル移籍している選手たちへ残留を求める、サポーターの横断幕が掲げられた。

 「央樹・直輝・拓也・諒 J1で一緒に戦おう」

 そのことを受け、今後について「来季も、サポーターの方々は期待していると思うんですけど」と質問が飛んだ。集まった約1500人のサポーターが、残留宣言を期待するかのように拍手と太鼓を打ち鳴らす中、岡本は「自分の中で、しっかり考えて決断したいと思います」と冷静に答えた。

 7月に名古屋グランパスから移籍し、町田戦の際は岡本とともに横断幕に名を連ねたMF高橋諒(24)は、名古屋が16年11月3日のJ1第2ステージ17節で、湘南に1-3で大敗して降格したことをジョークを交えて振り返り、サポーターを笑わせた。

 高橋 覚えている人、あまりいないと思うんですけど、去年の11月3日に、ここにいる人たちに降格させられたので。

 高橋は湘南に加入早々、左太ももを痛めて戦線離脱を余儀なくされ、9月30日のツエーゲン金沢戦でようやくベンチ入り。そして10月7日の水戸ホーリーホック戦の後半30分に途中出場してJ2&湘南デビューすると、3分後に初ゴールを決めるなど3-0大勝に貢献。水戸戦について聞かれると「まぁ、あそこで点を取ったのは、不思議な感じだったんですけど、点が取れて…。僕1人の力だけじゃなかったので、本当にみんなに感謝したいと思っています」と笑みを浮かべた。

 この日、J2優勝祝賀会が行われた平塚競輪場は、2009年に水戸とのアウェー戦、2012年に町田ゼルビアとのアウェー戦に勝ってJ1昇格を決めた際も、J1昇格報告会が行われている。【村上幸将】