ピクシーが瑞穂に帰ってくる--。名古屋は20日、ホーム瑞穂陸で京都とナビスコ杯開幕戦を戦う。ドラガン・ストイコビッチ監督(43)にとっては、引退した01年7月以来の瑞穂陸。「思い出がよみがえって、気持ちが高まってくる」と語る特別な“自分の庭”で、ナビスコ杯3年ぶりの勝利を奪い取る。

 「ミズホ」の3文字を耳にした瞬間、ストイコビッチ監督にスイッチが入った。京都戦に向けた愛知・豊田市内クラブハウスでの前日会見。日本語での質問に、村上通訳の英語への翻訳を待たず口を開いた。

 ピクシー

 長い間瑞穂でプレーしていたので、監督として戻るのは少し奇妙な感覚。でも、とても幸せな気分だ。ドレッシングルー厶(ロッカー)、ロビー。思い出がよみがえって、気持ちが高まってくる。

 表情は自然と和らぎ、笑みが漏れた。昨年11月、監督就任のための仮契約で来日した際に瑞穂陸に足を運び横浜FC戦を観戦したが、ロッカーやピッチ付近まで行く機会はなかった。名古屋の一員としてピッチレベルに足を踏み入れ公式戦に臨むのは引退した01年7月14日広島戦以来、約6年8カ月ぶり。ホームラストマッチとなったこの試合では延長後半9分に自らPKでVゴールを決め、サポーターに勝利で御礼した特別な試合だった。

 15日浦和戦では、アジア王者を赤一色の完全アウエー埼玉で2-0で一蹴。最高の結果を手に愛知に戻ってきた。今季初のホーム瑞穂陸での公式戦は“凱旋(がいせん)試合”と表現してもいい。

 ナビスコ杯は06年3分け3敗、07年2分け4敗と、ここ2年間は結果が出ていない。京都戦には05年6月11日清水戦(日本平)以来の勝利がかかる。「私はこの大会をリスペクトしているし、やるべきことはどの試合も同じ。1試合1試合ゲームに集中するだけ」。思い出の地・瑞穂陸での初采配(さいはい)から、新たな瑞穂の思い出作りが始まる。【八反誠】

 ◆名古屋とナビスコ杯

 優勝はない。92、97、04年は予選リーグを突破し4強。ノックアウト方式のトーナメントで行われた99~01年には3年連続で4強入りと、過去15度(95年は開催なし)で4強が6度、8強が1度ある。ただ前監督のフェルフォーセン体制下の過去2年は過密日程でメンバーを落として戦うことが多かったこともあり、12戦勝ちなし。京都戦でナビスコ杯13試合ぶりの勝利をつかみ、04年以来4年ぶりの予選リーグ突破に弾みを付けたいところだ。