<高校総体サッカー静岡県大会>◇11日◇静岡北グラウンドほか◇1回戦7試合

 清水西が3-0で浜松南を下し、静岡県大会初出場初勝利を挙げた。ここ3戦無得点と不調だったFW牧田達希(3年)が、ハットトリックを挙げる活躍。次戦(17日)は、目標としてきたプリンス勢撃破へ、常葉学園橘と対戦する。聖隷クリストファーは2-1で昨年4強の静岡北を下した。また、昨年8強の静岡東も順当に2回戦へ駒を進めた。

 目覚めたエースの3発が、県大会初勝利をもたらした。後半30分、ゴール前の混戦で清水西FW牧田が、こぼれ球に反応。角度のない位置から体を強引にねじり、左足を振り抜いた。相手GKとDFのわずかな間隙(かんげき)を突いたゴールに「うおーいマジかよ、3点目だぜ」と絶叫し、歓喜の輪の中心で人さし指を突き上げた。

 前半30分、相手GKをワンフェイントでかわして先制点。勢いに乗った。後半27分にはこぼれ球を狙いすました。「アップの時からいけると思っていた」。試合前、仲間に宣言しいてた通り、人生初の公式戦ハットトリックを達成した。

 中部予選1次リーグ3戦で7得点を挙げるも、その後スランプに陥った。「消極的になっていた」とエースとしての自信も失いかけた。初県切符を獲得した4日の夜に開かれた焼き肉店での祝勝会も断った。それでも練習では平静を装い、周囲にかけられる重圧と戦った。

 験担ぎもした。「ばあちゃんのみそ汁と卵かけご飯が効いたのかな」。4月26日の静岡東戦で得点を挙げた日と同様に、朝食で丼飯に生卵1個落として、祖母の特製みそ汁を食べて試合に臨んだ。

 次戦は「目標としていたプリンス勢」(松井方伸監督)。「清水西の歴史をもっと作りたい」。復活したエースが、上昇気流に乗った。【鶴智雄】