食べて、食べて、食べまくれ!

 鹿島DF内田篤人(20)がオリベイラ監督から大食い指令を受けた。日本代表でのフル活動で疲労が蓄積しているが、コンディション維持のために「もっと食べろ!」と厳命された。18日の京都戦を皮切りにリーグ再開となり、優勝の行方は残り6試合にかかってくる。来月にはW杯予選カタール戦も控え、176センチ、62キロと細身の内田が食を太くしてシーズン終盤戦を戦い抜く。

 内田にも大食いブームが到来?

 9日間の代表生活を終え、クラブに戻った内田はオリベイラ監督から「事情聴取」を受けていたことを明かした。

 内田

 「ちゃんと食べているのか?」と聞かれた。いつも言われるけど、今回は気迫が違った。(15日の)ウズベキスタン戦後の食事を聞かれたので「ステーキ、パスタ、サラダ大盛り、ご飯大盛り」と答えたら「ベレーザ(素晴らしい)」と言われた(笑い)。

 W杯予選の激闘後のフードファイト?

 で推定2100キロカロリーを栄養補給した。サッカー選手の1日の平均摂取量は約3500キロカロリーと言われる。1食で半分以上をモリモリ摂取したことになる。それでも指揮官からは「パスタをもっと食べなさい」と追加注文もされた。

 フィジカルコーチ出身のオリベイラ監督は、176センチ、62キロと細身の内田の肉体にかかる負担を心配していた。「代表でもフル活用されて、プレッシャーも高い。本人と話してそれを取り除くことが重要になる」。ルーキー時代の1年目はプレッシャーから食が細くなり、57キロまで激減したこともある。現在首位に立つが、京都戦も含めて残り6戦は正念場。来月にはW杯予選カタール戦もあり、心身ともにかかる重圧は大きい。激ヤセ防止のために未然に注意を払った。

 内田は「体重も落ちていない。若いから疲れていない。大丈夫」と自分に言い聞かせるように話した。そして「残り6戦、特に明日の京都戦みたいにホームでの試合は落とせない」と気合を入れ直した。4月のACL北京国安戦でラフプレーで腰部を骨折した時には指揮官から「サッカーではアルゼンチン人と中国人に絶対に背中を見せるな」と格言も伝授された。内田は今回も名将からのアドバイスを受け止め「大食い」でシーズン終盤の激闘を乗り切る。【広重竜太郎】