日本サッカー界の改革案をめぐる日本協会とJリーグの「2トップ対決」は、J側に軍配が上がった。27日に都内のJFAハウスで、Jリーグ鬼武健二チェアマン(69)が協会の犬飼基昭会長(66)の執務室に出向き、約40分間直接会談。「お茶も出なかった」(鬼武氏)「出ても飲む暇はなかった」(犬飼氏)という中、“激論”をかわした。その結果、会長が提唱する10年からのシーズン秋春制移行やナビスコ杯の五輪方式(原則23歳以下に出場資格)導入などの早期改革案は、事実上「先送り」となった。

 会談後は、2人肩を並べて報道陣の取材に笑顔で対応。犬飼氏が「あくまで案として話したつもりが、実際の話は(J側に)伝わっていなかった。反省して、混乱のないようにしたい」と話すと、改革案に難色を示していた鬼武氏も「お互いに言葉が足りなかった。いろんな角度から検討したい」と「和解」を強調した。だが、明確な改革方針は定まらず、今後も論議を呼びそうだ。