札幌を支えたベテランが、戦力外を通告された。27日、コンサドーレ札幌のMF大塚真司(32)鄭容台(30)との来季契約を結ばないことが、クラブから本人に通達された。また、フィジカルを中心に指導した松井清隆コーチ(47)も、今季限りで契約が打ち切りとなった。

 J2に降格する来季、クラブは若手中心のコンセプトを掲げている。それに伴い、ベテランが戦力外通告となった。三上強化部長は来季の構想について「今の割合は(若手)6対(ベテラン)4。財政状況を考えても、(ベテランの割合を)減らさざるを得ない状況」と説明した。

 大塚は複数のJクラブを経て、06年に札幌に加入した。昨年10月の愛媛戦で右ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂と半月板を損傷したが乗り越え、今季9月の清水戦で復帰。7試合に出場し、闘志を前面に押し出したプレーを見せていた。「ケガをして復帰したけどチームの力になれなかった。(戦力外通告は)仕方がないこと」と気丈に口にした。

 本職がボランチの鄭はディフェンダーとしての能力を買われ、右サイドバックで開幕スタメンを張るなど11試合に出場した。現役続行を希望しており、「必要としてくれるチームでやりたい」と話した。

 28日以降、30日までの通達期限までに複数人に戦力外が通告されていくもよう。三浦監督も去る来季は、まったく新しいチームとして、1年でのJ1復帰を目指すことになる。