J1磐田が18日のJ2鳥栖戦を今季初の「和製ダブルボランチ」で迎える。鹿児島キャンプ10日目となった17日、これまで主力組のボランチだったMFロドリゴに代わり、MF犬塚友輔(25)がMF山本康裕(19)とコンビを組んだ。柳下監督は「動きを理解して、安定してよくなっている。スピードも出てきた。長いボールを使うこともできている」と絶賛。実戦では、昨年8月の神戸戦以来になる日本人同士のダブルボランチ結成が内定した。

 犬塚は、今季は始動からずっと控え組に甘んじていた。14日のJ2愛媛戦でも、左サイドバックとして途中出場。それでも「前向きにやっていきますよ」と笑っていた。腐ることなくひたむきな姿勢を崩さなかった。指揮官にも「不慣れなところでも、ポジションを修正したりしていた。そういうことができる選手だとは、気づいてなかった」と再評価された。

 チームで「ワンちゃん」の愛称で親しまれる犬塚は「今まで通り、自分の持ち味を出してやっていく」と冷静さを装った。だが、ピッチ上では、ハードマークもいとわない熱さがある。ここでチャンスをつかめば、開幕スタメンが見えてくる。【栗田成芳】