コンサドーレ札幌が休日返上で地域貢献にあたる。6日、札幌市内などの3小学校の入学式に、選手6人がサプライズゲストとして出席した。アウェー熊本戦翌日のこの日は練習オフだったが、休日返上で子どもたちと触れ合った。クラブは今後も時間の許す限り、選手と道民が直接かかわる場を設ける方針でいる。より地域に親しまれるチームになるため、努力していく。

 0-4敗退後に熊本から帰札しての一夜明け。疲れの残る体で休日返上の行事参加も、不満などなかった。札幌あやめ野小の入学式に登場したMF藤田征也(21)は「こういう機会にコンサドーレを好きになってくれればいいので。どんどんやっていきたい」と子どもたちの歓迎に笑顔をみせた。

 クラブでは過去、学校訪問などは実施しているが、入学式に出席したのは初めて。この日は札幌2校、小樽1校に各2選手ずつが登場し、式に花を添えた。児童も思わぬサプライズゲストに興奮した面持ちと、各校が盛況につつまれた。

 クラブは今回を機に、積極的に交流機会を設けていく。広報担当者は「休日や午後に練習のないときなど、どんどんやっていく方針でいます」と話す。監督方針で「休日は休むもの」と活動を禁止するチームもあるが、札幌は逆。ファンサービスに熱心な石崎信弘監督(51)は、参加を推し進めているほど。道民とチームがより近い関係になるため、どんどん顔を出していく。

 藤田とともに参加したFW宮沢裕樹(19)は「盛り上がって良かった」と振り返ったように、初の試みは大成功した。新入学生の無邪気な笑顔に心も癒やされ、新たな気持ちで7日、12日のホーム富山戦に向け、練習を再開する。