コンサドーレ札幌のMF岩沼俊介(20)が12日のホーム富山戦で、プロ3年目にして初めてベンチ入りすることが確実になった。MFクライトン、ダニルソンの出場停止でチャンスが巡ってきた。

 岩沼は9日の紅白戦で途中から主力組のボランチに入った。石崎監督から「バランスを見ないと」「もっともっとアグレッシブにいかないと」など指示を受けた。練習後には1対1で指導された。「もし試合に出られたらチャンスなので、自分の持っているものを出したい」と意欲を見せた。

 悔しい2年間だった。07年、前橋育英高から入団したが、プロの世界は厳しかった。本職ボランチながら、紅白戦ではサブのサイドバックで主にプレーした。同9月末から約2カ月間、ブラジルに留学。同期のMF岡本らはブレークした。自身は昨季までベンチ入りすらできなかった。「一緒に練習していた人がトップで出ていたのは悔しかった。励みにもなった」と振り返った。

 今季はキャンプから猛アピールしてきた。シーズン前から1度も練習を休まず「皆勤賞」を続けている。石崎監督は「最近、頑張っていたから。しゅん(岩沼)が旬になった」と冗談を交えながら期待した。岩沼が3連敗中と低迷するチームの起爆剤になる。