<J2:札幌3-2愛媛>◇第11節◇29日◇札幌ドーム

 技ありの今季初ゴールだった。前半27分の右からのCK。ゴール前にいた札幌MF宮沢裕樹(19)は、相手DFと体を密着させながら一瞬前に出た。その動きでマークを外すと、MFクライトンの蹴ったボールを後ろに下がりながらヘディング。難しい体勢からのシュートは、ゴール右上に吸い込まれる先制点となった。「(相手を)抑えながらになって、当てるだけの感じだったが、コースが良かった」と振り返った。

 上里の出場停止に伴い、本来のFWから公式戦で初めてボランチを務めた。「求められることをしっかりしようと思った」。守備だけでなく、本職では6戦連続シュートなしに終わっていたが、この日は3本と攻撃でも魅せた。石崎監督は「初めての中では素晴らしかった」と称賛した。

 開幕から10試合すべてに出場も得点はなし。「今日は取ってやろうという気持ちだった」。狙い通りのゴールにも「ほっとはしているが、1点じゃ満足していない。これからもっともっと取らないと」。そう誓いを立てた。