<J1:東京3-2大宮>◇第9節◇2日◇味スタ

 東京MF石川直宏(27)が人生初のハットトリックで不振のチームを救った。開始4分に先制点を挙げると、同25分にはMF羽生のスルーパスに反応。右足で押し込んで2点目を挙げた。同36分に1点を返されると「もう1点を取りたいという気持ちになった」(石川)。後半12分にDF長友のスローインをそのままダイレクトでゴールにたたき込んだ。

 1試合3得点はサッカー人生の中でも初めて。今季日本人初のハットトリック達成に「いつか決めたいと思っていた」と笑顔をみせた。チームとしても02年8月のアマラオがマークして以来、6年9カ月ぶりのハットトリック。今季の石川は前後の車輪が1個ずつしかないスケートボードに乗って、体幹を鍛えるトレーニングで肉体のバランス感覚を養ってきた。その成果で今季5得点目。「勝つためのゴールを決めたかった」と素直に喜んだ。【藤中栄二】