コンサドーレ札幌が、植えた選手の顔が分かる野菜を発売する。JAグループ北海道と提携して野菜を栽培する農園「コンサ・土・農園(コンサ・ド・ファーム)」が25日、北広島市内に開園した。MF上里一将主将(23)ら8選手がジャガイモ「きたあかり」の種イモ、トウモロコシ「ゆめのコーン」の種まきを行った。クラブではジャガイモ500キロ、トウモロコシ700本の生産を予定。収穫した野菜に選手の顔写真や名前入りのラベルを付けて試合会場で発売して、売上金を福祉団体に寄付していく。

 昇格の秋を目指す選手とともに、野菜たちも収穫の秋を目指し育てられる。「販売時には選手名のラベルなどを付けたい」と矢萩社長。8月末から9月上旬の収穫を予定しており、一部は選手寮「しまふく寮」の食材として若手の食事に利用する。その他は「(9)石井のきたあかり」「(11)宮沢コーン」など、種まきをした選手の名前と背番号、顔写真を張り付け“コンサドーレ産野菜”として試合会場で販売する。

 この日の開園式には、前日24日の東京V戦で1得点を挙げたMF岡本ら8選手全員が長靴にジャージー姿で参加。オフ返上での農作業ながら約1時間、土まみれになり種まきに没頭した。沖縄出身のFW上原は「マンゴー農園で働いたことはあるけどジャガイモは初。いい経験ができました」と笑顔。地元北海道出身のFW宮沢は「この野菜がみんなの食卓に並ぶころは、自分たちも昇格できているように頑張りたい」と話した。農園管理はJAやクラブスタッフを中心に行うが、チーム日程との調整がつき次第、秋の収穫も選手が携わる方針だ。【永野高輔】