<J1:川崎F2-0横浜>◇第28節◇4日◇等々力

 川崎Fが、チームとサポーターが一丸の総力戦で横浜を破り、リーグ戦の連敗を2で止め、4試合ぶりの白星で4位に浮上した。

 アジア・チャンピオンズリーグ準々決勝で、名古屋に敗れて中3日。クラブ関係者は、選手の士気を高めようと、サポーターの意見も取り入れながら「下を向かない」というメッセージを込めた2分間の映像を制作。2日間徹夜で完成させたという力作は、試合前の大型ビジョンで流され、入場前の選手は「心にグッときた」(MF横山)と感激したまま試合に臨んだ。

 9月の7連戦を終え疲労もピークで、気温も26・3度と暑かったが、川崎Fの足は止まらなかった。後半29分にはMF谷口、同38分にはFWレナチーニョがゴールを決め、試合後には出場選手がピッチで約30秒間、円陣を組んだ。関塚監督が「勝ったらサポーターに向けて何かやろう」と提案した「勝利の儀式」を初披露して感謝の気持ちを示した。

 後半29分から3-1で再開される7日の鹿島戦に勝てば首位とは勝ち点1差。「何としても勝ち、上に食らいついていくことしか考えてない」と誓ったMF中村を筆頭に、リーグ、ナビスコ杯、天皇杯の3冠に向け再出発した。【村上幸将】