日本代表候補のC大阪MF香川真司(20)を巡って、国内外で激しい争奪戦が勃発(ぼっぱつ)する。海外移籍を熱望する香川に対し、オランダ1部のVVVが12月下旬に練習参加を要請していることが29日、分かった。また、香川があこがれるスペインリーグのサラゴサもリストアップし、国内では東京と浦和が既に正式オファーを出したことも判明した。

 香川は既にVVV側接触しており、練習参加を前向きに検討しているという。ただ、香川があこがれるスペインリーグも、日本人の獲得を目指しているサラゴサが注目しており、いずれも正式オファーに発展する可能性がある。国内では、東京が交渉解禁日の10月1日に獲得の意向を通達。連動サッカーの熟成を掲げる浦和も補強の目玉として獲得に動きだした。Jリーグ関係者は「とくに東京は、プロ入り前から香川を調査していた。本人の海外志向を理解した上で、獲得を狙っている」と明かした。

 3年契約で年俸1000万円増の推定4000万円を提示して慰留に努めているC大阪を含め、争奪戦は必至。香川は「今は何も言えない。J1昇格に集中したい」と話す。次節11月8日の草津戦(長居)にも4季ぶりのJ1昇格が決まり、その後、各クラブとの交渉が本格化しそう。すべてのオファーを聞いた上で年内に結論を出す意向だ。