コンサドーレ札幌の石崎信弘監督(51)が、来季へのチームづくりに着手する。チームは20日、札幌・宮の沢で紅白戦を行い、同監督は3年目のMF岩沼俊介(21)を左サイドバックに起用した。18日に続投が決定。22日のアウェー岐阜戦から3試合は来季戦力の見極め期間となるだけに、第1弾として前節富山戦で安定感を見せた岩沼をサイドバックで連続起用し、適正をチェックする。

 来季の左サイドバック候補生に、指揮官は岩沼の名前を挙げた。「左足でいいクロスも上げられる。攻撃の起点としてもいい。もう少し変われば、ぐっとくる」。来季戦力は現時点では未定も、10月21日栃木戦でプロデビューしたばかりのレフティーに期待した。

 今季はサイドバックの不在が課題だった。開幕時はMF藤田が右サイドバック、5月からはボランチ上里を左サイドバックで起用など試行錯誤を繰り返したが、絶対的存在は出てこなかった。来季は戦力費が3億円台にまで落ちる可能性が高い。サイドバック補強まで資金が回るか微妙なだけに、現有戦力の進化もカギとなる。

 石崎監督の期待に、岩沼は「石さんに試合に出してもらい、どこまでやれるか手応えが出てきた。いけるときはどんどん攻撃参加したい」と積極的なプレーを誓った。【永野高輔】