J1清水DF太田宏介(22)に正月はない。日本代表初招集から一夜明けた22日、天皇杯準決勝名古屋戦(29日=エコパ)に向け、中大との練習試合に先発出場。「試合前にエコパでできたのは大きい。アウスタよりちょっと芝が長いからひっかかる感じがあった」と、本番と同じピッチで芝の状態をチェックしながら45分間プレーした。

 名古屋に勝利し、決勝進出を果たせば日本代表に選出された太田のスケジュールは過密さを極める。元日の夕方に大阪市内のホテルに集合し、翌2日の深夜にイエメンへ出発する。それでも「だいぶきつそうですね。でも、それは幸せなこと。どうせだったら(決勝で)勝ってから合流したいですね」と、最もタイトなスケジュールを希望した。

 この日は大学生相手にチームは10-0で大勝したが太田からの効果的なクロスはなかった。それでも「まずは(クロスを)上げて終わるというのをテーマにしてきた。あとは精度を上げていく」と、きっぱり。名古屋戦で太田の左足がうなりをあげれば、正月は忙しくなる。【為田聡史】