<J1:横浜4-0川崎F>◇第3節◇20日◇日産ス

 和司マジックが、俊輔効果を増幅させた。後半開始直前の横浜の控室。木村和司監督(51)は「もっとちゃぶれ(もてあそべ)!」と声を張り上げ、選手を送り出した。すると3得点の前半同様に川崎Fを圧倒。後半15分には中村の左CKを、DF栗原が「エアジョーダン張り」と自画自賛する高角度ヘッドでたたき込み、試合を決めた。

 試合後、指揮官は「気持ちいいわ。悪いけど完勝」と手放しで喜んだ。FW起用した山瀬が2得点。一時先発から外したMF狩野が奮起し、攻守にMVP級の活躍と、打つ手すべてがはまった。「(狩野)健太はボランチをやりたいというから、やればと言った。よう頑張っとったのう」。2人とも中村との連係で次々と得点機を生み出すなど、チームとしての完成度も高まった。「うちがもう1点取っとったら、川崎Fはショック死しとったやろうね」と不敵に笑う木村監督の采配で、横浜がW杯イヤーのJリーグに旋風を巻き起こす。