川崎FのMF中村憲剛(29)がラストチャンスで、G大阪MF遠藤との“日本代表MF対決”を制し、W杯代表入りをアピールする。ACL出場の影響で、5日のG大阪戦がW杯メンバー発表前の最後の試合になる。日本代表の岡田監督も視察に訪れる。4日の練習を終えた中村憲は「個人的なことより、チームの勝利ために頑張るのみ。あとはなるようになる」と開き直った。

 日本代表の中盤は中村俊、遠藤らの主軸に加えて、本田、長谷部、松井らの欧州組も代表入りが確実視され、層が厚い。それだけに、あご骨折の重傷から復帰して間もない中村憲としては、最後のアピールチャンスを確実にものにしたいところ。最近2試合はフル出場し、前節の湘南戦では得点も決めるなど、ベストの状態に近づいている。

 G大阪の中盤には日本代表でレギュラーの遠藤がいる。さらに明神や橋本、安田理ら日本代表経験者も顔をそろえる。その相手に対して、中盤を支配できれば最高のアピールになる。09年のAFC年間最優秀選手を最終候補5人に選出されながら、遠藤に奪われた因縁もある。3日夜には好物の加奈子夫人の特製ギョーザでパワーを注入。この一戦にすべてを出す。【鎌田直秀】