ファン拡大の種を、モンテディオがまく-。山形は27日、酒田キャンプでファンサービスを実施する。本拠地NDスタ(天童市)のある村山地方ではこれまでも交流機会があったが、酒田市や鶴岡市のある庄内地方で、大々的に行うのは異例。中井川GMは「各地のサッカー協会と協力して、ふれあえる企画を検討したい」と、県全域でのファン発掘を図る。

 庄内から村山までは車で2時間はかかる。簡単に足を運べないサポーターらが26日、午前午後の2部トレに延べ1000人集まった。遊佐町の高校3年生、遠田芽生さんは「G大阪のファンですが、生で見ると選手の印象が残る」と、初めての見学で選手の動きを追った。酒田六中1年の高田直也さんも、ファン候補の1人。「プロの練習っておもしろい。一緒にやりたい」と声が弾んだ。

 クラブの前身・NEC山形は庄内で発足したが、現サポーターの中で、同地方の割合は10%に満たないと見込まれている。MF佐藤健が「ゲームに来てもらえないと寂しいので、何かしたい」といえば、FW長谷川も「大切なことだから」と、ふれあいに積極的だ。7月18日にはJ1昇格後初めて、同地方(鶴岡市)で練習試合を予定。「酒田のタネ」が、リーグ再開後の観戦者アップへ実るか、注目だ。【山崎安昭】