<J1:仙台2-0山形>◇第23節◇19日◇宮城ス

 仙台の手倉森兄弟が、J1みちのくダービーで勝つ夢をかなえた。ともにモンテの前身NEC山形で93年からプレー。浩ヘッドコーチは「観衆が多くて目立てる試合は(当時ブランメル)仙台戦だけだった。試合の1週間前は身内で削り合ってた」と振り返る。現役時代からダービーの格式を上げてきただけに感慨深かった。

 誠監督は恩師に勝った。大分時代に師事した敵将の小林監督が07年11月、福岡の統括グループ長を解任された時に「一緒に東北を盛り上げましょう」と電話して誘った。そしてJ1ダービーを実現したが、成績は小林監督が上回り、悔しかった。「伸二さんには負けたくない」の思いで戦い、対師匠3連敗を止めた。「もう試合がない今季。居酒屋のホームアンドアウェーでもしようかな」。喜びが冗舌に拍車をかけた。