仙台が10月上旬に異例の秋季ミニキャンプを行うことが28日、分かった。同時期に予定されていた天皇杯3回戦、ナビスコ杯準決勝が敗退により消滅したことで、2日のリーグ名古屋戦から16日の東京戦まで2週間の再調整期間が生まれた。そこで、10月6日から8日まで福島県営あづま陸上競技場を借り、福島市内に宿泊。現在、勝ち点6差の降格圏16位東京との直接対決へ向けて、泊まり込みで戦闘態勢を整える(日程は変更の可能性あり)。

 キャンプ計画はこの日、現場とフロントが協議して詳細を詰め、9月中に発表される見通し。猛暑でメーン練習場の泉サッカー場の芝が荒れ、スタッフが県内の代替施設を探したが、大差はなかった。そこで県外も調査したところ、あづまの芝状態が良好で借りられることも分かったという。同所では、昨年5月23日にJ2横浜FC戦を行っており、実戦に近い感覚で調整できることになる。

 2日の名古屋戦の後は、残留争いの正念場となる16日東京戦、23日の4位C大阪戦、30日の17位京都戦、11月6日の15位神戸戦、14日の11位磐田戦と「絶対に負けられない5連戦」が待っている(順位は前節終了時)。下位のライバル、同じ昇格組との直接対決は残留に直結する。関係者は「残りの試合へ向けて、泊まり込みで一体感を高められれば」と期待を寄せた。

 短期合宿は07年4月の宮城・石巻キャンプ以来約3年半ぶり。当時も山形との「みちのくダービー」前に実施した。帰仙後は東北社会人1部の福島ユナイテッドFCと練習試合を予定。実戦感覚を取り戻して東京戦に突入する。【木下淳】