<J2:札幌1-0千葉>◇第33節◇7日◇札幌ド

 札幌がゴンの“サプライズ激励”でホーム6試合ぶり、札幌ドームでは3月21日の岡山戦以来231日ぶりの白星を飾った。決めたのは3戦連続スタメン落ちに燃えていたMF宮沢裕樹(21)だった。後半残り3分、MF砂川誠(33)の左クロスを頭で合わせゴールネット右に突き刺した。「押し込まれてたがワンチャンスはあると信じていた。スナ(砂川)さんからいいボールがきた」。5月30日の富山戦以来となる1発はクラブのJ2ホーム通算300点目。昇格消滅後、出直しの一戦を節目のゴールで決めた。

 背番号9のオーラがチームを鼓舞した。5日に両ひざ手術を受けたFW中山雅史(43)がメディカルスタッフの制止を振り切ってスタンド観戦した。試合前には選手1人1人に「いつも通り頑張ろう」と激励。DF岩沼俊介(22)は「知らなかったのでびっくり。ゴンさんがいるといないでは雰囲気が違う。力をもらった」と話した。

 J通算200勝の節目の勝利となった石崎信弘監督(52)も「来季につながる成果が出た。GK中心にDFも頑張っていた」と選手の奮闘をたたえた。強化費削減の暗いニュースはあるが、今は勝ち続けてファンの期待に応えることに専念する。【永野高輔】