<J1:C大阪6-2磐田>◇最終節◇4日◇金鳥スタ

 磐田FW前田遼一(29)が歴史に名を刻んだ。後半11分、MF西が放ったシュートのこぼれ球を左足で押し込んだ。前節終了時点で3人が16得点で並ぶ得点王争い。同時進行の他会場で、前半に1点決めていた名古屋FWケネディに並び、J史上初の2年連続得点王に輝いた。もっともクラブ史上最多タイの6失点での大敗に「得点王はうれしいけど、今日の試合は悔しい」と笑みはなかった。

 プロ入り当初はMFのドリブラーだったが、「プロに入ったら抜けなくなった。ドリブルをするよりも動いた方がいい」。プロ11年目の今、運動量で右に出るものはいない。ゴール前で負けない体をつくり、ヘディングも強くなった。足りないものを補い武器に変えることで、「万能ストライカー」へと変貌を遂げた。

 来月のアジア杯日本代表メンバー選出は確実視されている。来年30歳、4年後のW杯は32歳で迎える。30歳以上でW杯に出場したFWは中山雅史(43=札幌)だけだが「外国人を見ていると30歳を過ぎてもバリバリやっている。自分もそういう風にやれたらと思う」と意に介さない。今年のW杯で4強に進出したウルグアイ代表FWフォルランは、31歳で得点王とMVPを獲得。前田は録画して見ていたという。

 来季の抱負を「今年以上に頑張りたいと思う」とだけ話した。年齢を重ねるごとにすごみを増す前田遼一は、紛れもなく日本一の点取り屋だ。【栗田成芳】