天下を取るのは、わらわじゃ!

 なでしこリーグが4月14、15日に開幕する。昨季はMF沢穂希(33)FW川澄奈穂美(26)らなでしこジャパン7人を擁するINAC神戸が優勝したが、ライバルチームも戦力補強や施設向上で追撃態勢を整えている。浦和は、世代別日本代表で活躍する若手の獲得に成功した。

 薩摩の国から徳川家へ嫁いだ「篤姫」のように、浦和にU-20(20歳以下)日本代表の中心で“沢2世”の異名をとるMF猶本(なおもと)光が福岡ANから加入した。さらに、浦和は全国各地から「若き絶世の美女たち」10人を嫁入りさせ、INAC神戸の天下に待ったをかける。昨季はリーグ、全日本選手権と圧倒的な力でタイトルを総なめにされたが、殿様(村松監督)も「良い補強もできたし、簡単にはやらせませんよ」と手応えも得ている。

 猶本は昨年のU-19アジア女子選手権でボランチとして全試合フル出場し、無敗優勝に貢献。同代表の殿様(吉田監督)も「京川(INAC神戸加入)同様に、なでしこに入ってもらわないといけない存在」と攻守の要として信頼する逸材だ。

 また昨季チャレンジリーグや高校選手権を制した宮城・常盤木学園主将のDF鈴木里奈(U-20代表)や、昨年のユニバーシアード中国大会準優勝メンバーの早大主将MF高畑(こうはた)志帆も加入。

 “熊谷2世”の鈴木は「すぐには無理かもしれないけど、浦和で試合に出て(代表で)熊谷さんとコンビが組めれば最高」。男子代表DF今野タイプで、守備的な位置ならすべてをこなす高畑も「(昨年の)全日では負けてしまったけど、今からINACの攻撃陣を止めることが楽しみ」と意気込む。

 昨年も実力が劣っていたわけではない。東日本大震災後の節電の影響で、早朝6時からの練習を強いられ開幕ダッシュには失敗も、後半戦は7勝1分けとINAC神戸(5勝3分け)を上回った。10月30日のINAC神戸との対戦では後半44分までリードした。INAC神戸幹部は「1強ではリーグとしておもしろくない。浦和さんも日テレさんも油断できる相手ではない」と警戒する。

 粒ぞろいの姫たちだけでなく、9日からの日本代表合同合宿(和歌山)に招集されたMF安田、FW吉良ら“先輩姫”とも手を取り合う。3年ぶりの天下はわらわじゃ~。【鎌田直秀】