復興支援のともしびは消さない!

 Jリーグが来年7月に欧州ビッグクラブを招いて、東北で慈善試合を計画していることが25日、分かった。今年7月に元ユベントスFWデルピエロ(37)を招待して開催した東日本大震災の復興支援マッチの第2弾で、ドイツの名門バイエルン・ミュンヘン、イングランドの王者マンチェスターC、MF香川真司(23)の所属するマンチェスターUなど豪華クラブを候補にリストアップ。宮城スタジアムかJ1仙台のホーム・ユアスタでの開催が有力で、Jオールスターとのドリームマッチを実現させる。

 Jリーグが壮大な復興支援マッチを計画した。来年7月、欧州のビッグクラブを日本に招き、被災地でJオールスターとドリームマッチを開催する案を、このほどまとめた。会場は宮城スタジアムかユアスタになる見込み。「今年はデルピエロがJの思いに賛同してくれて、世界中に日本健在をアピールすることができた。具体的に動きだすのはこれからだけど、第2弾も考えています」と、Jリーグの大東和美チェアマン(63)は前向きに話した。

 今年は「Jリーグ選抜-被災地選抜」で復興支援マッチを開催したが、実は水面下で欧州クラブとも交渉していた。Bミュンヘン、マンチェスターCやアーセナル、リバプール、さらにマンチェスターUとも。特にバイエルンは来日に前向きだったが、日程調整がうまくいかず、断念していた。「事前に日本協会から五輪代表の壮行試合を優先させたいとの通達があった。その日程の決定が遅かったので、チャリティーマッチの日程も流動的で、欧州選手権もあり調整が難しかった。来年は欧州クラブを呼びやすいタイミングで日程を組みたい」とJリーグ幹部。あらためてビッグクラブと再交渉に乗り出す。

 正式に決まればスター選手らによる募金活動や、被災地の子どもたちとのサッカー教室も視野に入れている。スパイクなどのチャリティーオークションなども計画し、全額を被災地に寄付する予定。日本プロサッカー選手会の佐藤寿人会長も「復興支援は選手会のテーマでもある。今はJ主催だけれど、今後はJと選手会が共催できるように話し合っていきたい」と全面協力を約束した。

 候補チームのうち、マンUとの交渉が成功すれば、中学、高校を宮城で過ごした香川にとっては、これ以上ない凱旋(がいせん)試合となる。本人も慈善試合には大きな関心を寄せており、復興を世界にアピールする絶好の機会となる。

 ◆デルピエロの東日本大震災復興支援Jスペシャルマッチ

 7月21日にカシマスタジアムで行われたJリーグ選抜との試合に、JリーグTEAM

 AS

 ONE(J被災地選抜)の一員として、小笠原(鹿島)や今野(G大阪)らと共に先発出場した。後半25分に左足で振り切った25メートルミドル弾を、ゴール左に決めた。同36分までプレーし、4-0の勝利に貢献。トラップ、キック、シュートで詰めかけた観客を魅了した。