<慈善試合:京都0-2C大阪>◇26日◇西京極

 C大阪の元日本代表DF茂庭照幸(29)が、悲痛な思いを語った。東日本大震災で被害の大きかった宮城県石巻市に父方の親族が住んでおり、現在も安否の確認が取れない親戚がいるという。茂庭は神奈川県で育ったが、本籍は今も宮城県のまま。26日のJ2京都との慈善試合後には「叔母らとは運良く連絡が取れましたが、まだ親戚全員(の安否)は分からない。絶対大丈夫だと信じています」と祈るように明かした。

 気丈にもこの日はフル出場し2-0の完封勝利に貢献した。連日のように街頭に立って親族の無事を願いながら募金を呼びかけ、29日にはJリーグ選抜として日本代表との慈善試合に出場。代表復帰を目指す茂庭は「プレーで頑張ることで人のためになりたいし、自分にも(代表入りの)チャンスが来る。被災地のためにベストを尽くします」と力を込めた。【益子浩一】