新布陣に活路を見いだす。山形は15日、紅白戦を行い、主力組は開幕戦(対川崎F=3月5日)から5選手を入れ替えた。特にDF陣は背筋痛の小林→宮本、右下腿(かたい)三頭筋肉離れの石川→山田、この日肋骨(ろっこつ)を痛めた前田→西河と、石井以外の3人を変更。24日のホームC大阪戦を前にスクランブル態勢となった。

 大幅変更は決して不安要素にはならない。宮本は、派手さこそないが堅実。スタミナ豊富な山田は守備だけでなく、積極的なオーバーラップから攻撃参加する。相手との駆け引きに強い西河も「チャン(石井)とは(3季目で)長いし、やりやすい」と明言。リーグ戦でこの4人が最終ラインを形成したことはないが、控えに回ることも多かっただけに、気合も入りまくっている。

 中盤も新たな可能性に懸ける。昨季リーグ戦全34試合に出場した宮沢に代わって伊東が、ボールを受けに下がってくる船山の位置には、前線のスペースを見つけるのがうまい宮崎が入った。小林伸二監督(50)は「若い選手の方がミスが少ないこともあるし、動ける選手を使った。(C大阪戦は)どういうメンバー編成になるか、難しいね」。うれしい悲鳴は、チーム内の競争が激しいことを物語っていた。【湯浅知彦】