勢いに乗る男から目が離せない。今日29日、ホーム開幕の磐田は開幕戦で決勝ゴール、前節も同点弾をアシストしたMF山本康裕(21)が「康裕シート」を初めて設置し、サポーターを迎える。

 強い気持ちの表れだ。磐田は28日、約1時間の最終調整を行い、今季初のホームゲームに備えた。スタメン確実の山本康は今日の一戦に特別な思いで臨む。今季、自ら購入した年間席(S指定席)「康裕シート」に、651組から選ばれたペア1組を招待する。さらに、自ら発案して、プレゼントされる折りたたみクッションにサインとメッセージを書き込んだ。

 開幕戦(対甲府)では決勝弾を決め、再開戦(対新潟)でもジウシーニョの同点ゴールを演出。この日も、豪快なシュートを連発するなど、好調をアピールした。開幕前は「ボランチで勝負したい」と話していたが、本職のポジションではない右MFでも結果を残してチームを引っ張っている。

 中学から下部組織に所属し、サックスブルーのユニホームを着てプレーするのは10年目を迎えた。「生涯ジュビロ」を誓う山本康は「ジュニアユースからお世話になっている。今年は節目の年なので。もっとたくさんの方が来てくれるように、しっかり結果を出したい」と力を込めた。その気持ちを1カ月半遅れて迎えるホーム開幕戦で表現する。【神谷亮磨】