山形の小林伸二監督(50)が「鬼」と化した。7日の磐田戦(0-4)のふがいない試合内容を重くとらえ、週の頭からハードなトレーニングを課した。10日は休日明け恒例の400メートル走からスタート。スタッフが準備したメニューでは8本。そこに同監督がかみついた。眼光鋭く「今日(負荷を)落としたら、上げる時はないぞ。10本にしてくれ」と指示。9日間で3試合の強行日程をこなした選手には、悪魔のひと声に聞こえた。

 鬼の厳しさはとどまるところを知らない。「今日はみんな根性入れてきてるから、文句は言わんやろ。今度勝ったらまた(負荷を)落とせばいい」。4キロを完走した直後に体幹強化、対人練習のボール回し、筋トレと約3時間、しごきにしごいた。今日11日は午後からの2部練習も予定している。日程的に厳しい印象を与えるが「これでお金もらってるんやから」と手を緩める気はない。柔和な笑顔を封印した「山形の鬼」は、性根からビシバシ鍛え上げ、下位脱出を図る。【湯浅知彦】