<J1:浦和1-3柏>◇最終節◇3日◇埼玉

 今季の柏で最多得点を挙げたのは15ゴールのレアンドロ・ドミンゲス(28)。ネルシーニョ監督の信頼も厚く、攻撃陣をリードしたブラジル人MFが、栄冠を勝ち取ったクラブへの熱い思いを日刊スポーツに語った。

 今年は開幕から波なく戦ってこられました。震災もあったけど、うまく立て直せていいスタートを切れました。我々のサッカーが正しいことを認めてもらえるようやってきました。

 3月11日の地震の時は大阪へ移動中でした。一緒に暮らしている家族は柏に残っていたので、そのときは怖い思いをしていただろうから心配でした。でも僕自身はなんともなかった。チームがオフになってブラジルに帰るまでは、向こうの家族は心配していましたけどね。

 日本に戻ってくることに、なんの戸惑いもありませんでした。自分の目的とか考えを話して、家族も説得しました。ブラジルにいるときにいくつかコンタクトはありましたが、自分の頭の中は決まっていました。レイソルでプレーする、と。ブラジルから出たいと思って日本に来たわけだし、日本でプレーするチャンスを得たのに、自ら手放すわけがありませんよ。

 ネルシーニョ監督がいたから柏に来られたと思っています。ですから監督を置いて、ブラジルに戻るということはやってはいけません。監督はチームに戻ると決めていたし、自分を必要としてくれてもいましたから。チームを離れるなんてあり得ませんでした。違う国で仕事をともにする国民として、普段の生活も気に掛けてもらっています。率直にうれしいですよ。

 去年はJ2で優勝して、今年はJ1で。自分のサッカーキャリアの中で一番の時期を過ごしていると思います。サポーターも温かくて、街を歩いていても気軽に声を掛けてくれる。チームのために全力でやろうと思わせてくれるんです。

 1年間、この仲間でやってきたことが優勝という形で報われて、幸せな気持ちでいっぱいです。(談)

 ◆レアンドロ・ドミンゲス

 1983年8月24日、ブラジル・ビトーリア生まれ。本名はレアンドロ・ドミンゲス・バルボーザ。地元ビトーリアでプロデビューしその後クルゼイロ、フルミネンセでプレー。09年にビトーリアに戻り10年から柏。安定感のあるドリブルが魅力。ピッチ上では荒々しいが、普段はシャイでおとなしい。173センチ、70キロ。