今日17日のホーム開幕戦(対名古屋、味スタ)へ東京ランコ・ポポビッチ監督(44)が敵将の名前を使って選手を鼓舞した。16日、都内練習場でセットプレーなどを重点的に確認。CKのサインプレーではタイミングが合わない状態に「ピクシー(名古屋ストイコビッチ監督の愛称)に言われないと分からないのか!」と大きな声を張り上げた。

 左サイドからCKを放とうとするMF谷沢に向かって、ゴール前からFWルーカスが走ってくる。だが助走と見せかけて下がっていた谷沢が、なかなかボールを出せない。直後、指揮官から「集中力の問題だ」と厳しい言葉も出た。試合前日にもかかわらず約2時間の実戦的練習。ホーム開幕戦で強豪に勝ちたい気持ちの表れでもあった。

 ポポビッチ監督はストイコビッチ監督と同じ東欧出身だが「1人の友人として会えるのを楽しみにしている。ただピクシー対私ではない。東京対名古屋。日本サッカー界に誇れるようなサッカーをすることが大事」と、特別な意識はないとした。昨季リーグ2位の名古屋を撃破すれば勢いが出る。J2から昇格してきた突き上げる力をピクシーに見せつける。【今井貴久】