10代ボランチで勝利をつかむ。札幌は今日16日、NACK5スタジアム大宮でナビスコ杯大宮戦に臨む。石崎監督は新人のMF荒野拓馬(19)、前貴之(18)を抜てき。J1チーム相手の公式戦ではクラブ初の新人ダブルボランチとなる。若いコンビでチャンスメークし、チーム底上げと、1-2で敗れたリーグ戦の雪辱を狙う。

 札幌・宮の沢で行われた15日の紅白戦で、荒野と前は終始、安定したプレーでゲームをコントロール。荒野は「攻撃の部分で良さを出したい」、前は「荒野とうまくバランスを取ってやりたい」と意気込んだ。昨年10月8日の天皇杯水戸戦でコンビを組んだが、J1クラブ相手では初のチャレンジ。フレッシュな人選に石崎監督は「若い選手は結果を出せば一気に自信をつけるから」と勝利による相乗効果を期待した。

 ともに札幌U-18出身。ユース時代、前は札幌厚別区の実家から自転車で東雁来の練習場に通った。途中の白石区に荒野の実家があり、一緒に合流してグラウンドに向かうのが日課だった。「荒野とは同期の中でも仲がいい。昔から知っているしプレーも性格も分かっている」と前。10代という甘えはない。貪欲に公式戦3試合ぶりの勝ち点3を奪いにいく。【永野高輔】