<ナビスコ杯:鹿島2-1清水>◇1次リーグ◇27日◇カシマ

 B組で既に8強入りを決めていた同士は鹿島が清水に勝った。

 準々決勝は名古屋-清水、東京-仙台、柏-G大阪、C大阪-鹿島の顔合わせで7月25日、8月8日に実施する。

 約束通りのゆりかごだった。鹿島の五輪代表候補FW大迫勇也(22)は、1点ビハインドの後半30分に右CKから頭で合わせて同点。その直後、前夜に生まれたGK佐藤昭大(25)の第1子を祝福し、踊った。試合前、佐藤に言った「点取ってゆりかご踊ってあげるから」という有言実行弾。すでに予選突破を決めたチーム同士の対決ながら、価値あるゴールを決め「消化試合だったけど結果を残せてよかった」と笑顔を見せた。

 今やサッカー界の定番となった「ゆりかごダンス」のパイオニアからの指令だった。94年W杯米国大会で、ブラジル代表FWベベットが見せたことで話題になったが、その場で一緒に踊った同僚こそ、現在鹿島を率いるジョルジーニョ監督(47)だった。試合前、同監督から「踊ってやれよ」と指令を受けた大迫も、期待に応えて本家お墨付きのダンスを披露した。

 試合終了間際には、PKを決め2ゴールの活躍で、逆転勝利へ導いた。来月2日に迫る五輪代表メンバー発表を前に、ナビスコ杯4戦4発で得点ランク首位タイに立ち、ライバルたちに負けじと印象を残した。「代表でも(PKを)蹴るつもりっす。いいアピールができればメンバーに入れる」と、ここでも有言実行で五輪への切符を手にする。【栗田成芳】