徹底的な遠征費切り詰めで強化費アップを目指す。札幌が、来季の遠征にともなう別便での練習道具配送の取りやめ、同行人員の削減などを検討していることが5日、分かった。来季トップチーム人件費はクラブ最低となる2億5000万円前後になる見込み。遠征費用を極限まで見直し、チーム強化に結びつけていく。

 改革に痛みはつきものだ。財政難を乗り越えるため、チーム側からも経費削減案が提案された。第一は今まで別便で配送していた練習道具を、一部選手が分担して運ぶプラン。クラブ幹部は「それを選択するかは分からないが、すべての可能性を詰めている段階」と話した。1回につき5万円前後の切り詰めが可能で、敵地21試合で約100万円程度の節約が可能だという。

 さらに今季コーチ3人体制で臨んだものを1人減らし、マネジャーが道具係を兼務。同行人員を計2人削減する案も浮上している。遠征費を2人で約10万円とすると、21試合で約200万円以上が捻出される計算だ。「選手の負担はなるべく増やしたくないが、できることからやらないと」と同幹部。ぎりぎり作戦で来季プレーオフ圏の6位以内を目指す。