気持ちよく、ゼロで締めくくる。宮崎でキャンプ中の仙台は今日19日、東京との練習試合に臨む。サウサンプトンからFW李忠成(27)が加わり、前線に豊富なタレントを擁する相手と開幕前最後の実戦。柏時代に李と同僚だった石川直樹(27)、6失点した昨季最終戦のリベンジを誓う渡辺広大(26)の両DFが、結果にこだわる姿勢を見せた。強力攻撃陣を抑え込み、26日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)初戦に弾みをつける。

 石川直が表情を引き締めた。「まずは勝つこと。そのためには、失点しなければ負けることはない。開幕戦のつもりで緊張感を持って臨む」。李とは05年から09年7月まで一緒にプレーした。「忙しいと思ってまだ連絡はしてないけど、フェイスブックはチェックしてますよ」。個人的にも再会が楽しみな様子だが、それ以上にDFの血が騒いでいる。「チュンソン(李)は1トップに入るんですか?

 動きだしもうまいし、すごくいい相手」とうなずいた。

 渡辺も気合が入っている。昨季ラストゲームとなったアウェー東京戦は2-6の大敗。その強力な攻撃陣に李や東が加わってパワーアップしたとなれば、腕試しには格好の相手だ。「ボールを動かされた中で何ができるか、組織だった守備ができるか。今までやってきたことを出したい。練習試合だけど、結果にこだわりたい」と無失点を誓う。

 移籍1年目の石川直は「チームのことも分かってきた。そろそろ自分の色を出していきたい」と自信をのぞかせる。ブリラム(タイ)とのACL初戦は目前に迫った。右ふくらはぎ肉離れの菅井、グロインペイン症候群で別メニューの鎌田の出場は微妙な状況。右膝手術の上本を含めると、最終ラインのリーグ優秀選手3人が不在という事態も想定される。角田をセンターバックに下げる案もあるが、基本は石川直と渡辺のコンビが濃厚。難敵相手に結果を示し、アジアの舞台へ殴り込みをかける。【亀山泰宏】