<J2:山形2-1栃木>◇第4節◇20日◇NDスタ

 粘ってつかんだ勝利だ。山形は栃木を退け、2勝2敗の五分に戻し、7位に浮上した。後半はロングボールを多用してくる栃木に押し込まれる苦しい展開。MF秋葉勝(29)を中心に相手のパスの供給源にプレッシャーをかけ、こぼれ球を拾い続けたことが昨年4月以来の連勝につながった。

 拳を握りしめた選手たちの表情が、激闘を物語っていた。芝がめくれ上がるピッチの上で、激しくぶつかり合う。短いパスがつながらないと見た栃木の攻撃は、ボランチのMFパウリーニョを中心にロングボール一辺倒。中盤で厳しくプレスをかけ続けたMF宮阪政樹(23)は「勝さん(秋葉)と、どっちが最初に行くのか話してバランスを取れた」と相手キーマンに仕事をさせなかったことを勝因に挙げた。

 防戦一方になっても耐え続けた。こぼれ球を奪えずにラインが押し上げられなくなった後半23分、奥野僚右監督(44)は運動量豊富なMF比嘉を投入。これで中盤が活性化し、6分後に比嘉のアシストから先制。同点とされた後も、奥野監督が「セカンドボールを拾いに行く意識を持って戦ってくれた」と言うように、最後まで球際で負けなかった。決勝点のオウンゴールも、途中からボランチに移ったMFフランクが中盤でボールを奪ったところから生まれた。

 消耗戦を制した意味は大きい。センターバック出身の奥野監督は「あれだけ放り込まれると、本当に嫌になる。選手たちがピッチの中で考えてやってくれた結果」と自身の経験を交えながら奮闘をたたえた。苦しい場面をしのいでつかんだ連勝に、確かな成長がうかがえた。【鹿野雄太】