<ACL:水原2-6柏>◇1次リーグH組◇3日◇韓国水原

 これが新婚パワーだ!

 タレント佐藤弥生(27)と結婚したばかりの柏MF栗沢僚一(30)が3日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)アウェーの水原(韓国)戦で2ゴールの活躍を見せた。柏は工藤壮人(22)田中順也(25)の両FWも2得点と水原を圧倒。開幕3連勝で1次リーグ突破へ大きく前進した。水原は北朝鮮代表FW鄭大世(29)の2度を含む、3度のPK失敗が響いた。

 栗沢には仲間の手荒い祝福が心地よかった。1-0の後半5分。右CKのこぼれ球を左足ダイレクトボレー。「無心で蹴れた。嫌な時間帯に取れたのはうれしい」というゴールが突き刺さると、イレブンからピッチに倒され、転がされた。

 4-2と乱打戦になった同29分にはMF狩野のシュートの跳ね返りを右足で豪快にゴール。今度はMFレアンドロ・ドミンゲスに優しく抱擁されたかと思った次の瞬間、相撲の上手投げのように投げられ、またもやピッチに横たわった。

 それでも表情からはうれしさがにじみ出た。栗沢は3月にタレントの弥生夫人と結婚したばかり。「何を考えるにしても1人のことじゃなくて、彼女のことも考えなければならない。そういう意識に変わりました」というボランチは「結婚報道もあったし、何か後押ししてくれたのかな」と笑顔。結婚を正式に発表してから初めての試合での2ゴールを喜んだ。

 この日は栗沢以外にもFW田中が先制点を含む2得点。エースのFW工藤も後半ロスタイムのダメ押しヘディング弾など2ゴールと、3人で大量6点をたたき出した。勝ち点は9。9日のACL次戦、ホームでの水原戦に勝つと2年連続の決勝トーナメント進出が決まる。ネルシーニョ監督も試合後「非常に輝かしいプレーを見せた。難しい出来事などもあったが、強い精神力を見せた。1次リーグ突破へ大きな1歩を進めた」と納得の様子だった。

 3月30日のJ1大分戦から2戦連続得点となった田中は「アウェーの試合だなって痛感するような厳しいゲームで、その中でチームが相手を上回れたのは大きい」と喜んだ後、すぐに次を見すえた。「ホームだからと油断しないで、しっかりと準備して、また大量得点で勝てるように頑張りたいです」。日立台での水原戦ですんなりと決勝トーナメントを決めるつもりだ。