<ACL:仙台1-2江蘇舜天>◇1次リーグE組◇1日◇仙台スタジアム

 仙台のアジアへの初挑戦は悔しい敗戦で幕を閉じた。ホームで江蘇舜天相手に、まさかの敗戦。前半にDF菅井直樹(28)のヘディングで先制も、後半にカウンターから勝ち越しゴールを許した。終盤にFWウイルソン(28)が退場になるアクシデントもありながら必死に同点を目指したが、1歩及ばず。決勝トーナメント進出の夢は来年以降に持ち越しとなった。

 両サイドバックだけで突破口を開いた。前半20分過ぎ、左サイドでボールを受けた蜂須賀が最終ラインの裏へ超高速クロス。走り込んだ菅井がドンピシャで合わせた。4月24日のブリラム戦後には角田から「自信をもってプレーできていない」と名指しで指摘を受けていた蜂須賀。この試合は出場停止の闘将の言葉に応えるように、積極的なプレーがスーパーアシストを生んだ。流れの中で最後尾からゴール前に飛び出す菅井得意の攻撃参加も完璧。仙台らしい先制ゴールだった。

 その後、江蘇舜天の劉建業の強烈なミドルシュートが突き刺さって同点。さらに後半に入ってカウンターを受け、抜け出したサリヒに決められて勝ち越しを許す。仙台は同点を目指し、21分にはウイルソン、26分には武藤と立て続けに攻撃的なカードを切った。4月28日の鳥栖戦で同点に追いついた時のように梁をボランチに下げ、両サイドのスピードを生かす構成に変更。30分にはウイルソンのクロスからフリーの赤嶺が頭で狙うが、ミートせずにバーを越えた。

 後半40分過ぎにウイルソンがラフプレーで1発退場。追いつくには痛すぎる、数的不利に陥った。しかし、ロスタイム突入直前に赤嶺を倒した相手選手も退場。PKかと思われたが、判定はFK。梁のキックは壁に阻まれた。ロスタイムの赤嶺のヘディングシュートもゴール左に外れ、同点はならず。この日はACLのホームゲーム最多となる1万1241人が応援に駆けつけたが、歴史をつくることはできなかった。