負傷者続出のボランチ陣を10番が支える。J2札幌は今日29日、うまかな・よかなスタジアムで熊本と対戦する。MF宮沢裕樹(24)は2戦連続の先発が濃厚。ボランチはMF上里が右膝前十字靱帯(じんたい)断裂で今季絶望、新人深井も前日27日に右股関節痛で離脱、主将の河合も、28日左脇腹痛が再発し欠場が決まった。中盤の心臓部に負傷者が重なる窮地だが、道産子最年長が、中盤をけん引し、プレーオフ圏に食らいつく。

 主力の離脱を、あえて力に変えていく。宮沢は「河合さんや上里さんがケガでいなくなってしまったが、こういうときこそコンスタントに出てチームに貢献しないと」と前を向いた。自身も右内転筋痛を抱えながらの出場が続く。それでも「痛みがなくなることはないが、ケアをしっかりやれば問題ない」と気を引き締めた。

 節目男としても、ここで休むわけにはいかない。現在、クラブのリーグ950点まで残り2に迫った。3月24日の福岡戦で挙げた決勝点が節目の900号。年2度目のメモリアル弾のチャンスに「ボランチなので前に出る機会は少ないが、状況を見て、いけるときは積極的に前に出て絡みたい」と、半年ぶりの1発も見据えた。【永野高輔】