磐田は22日、磐田市内で、次節27日のホームでの清水戦に向け調整を行った。右太もも裏痛から復帰したFW山崎亮平(24)が、居残りシュート練習で鋭い弾道でゴールを揺らし、FW前田遼一(32)らチームメートから拍手が起きた。山崎は3月のナビスコ杯・清水戦で途中出場ながらハットトリックを達成しており「あの時とはメンバーも状況も違うけど、いいイメージはあります」。

 次節で15位甲府が東京に勝利し、磐田が清水に敗れた時点で降格が決定する。磐田にとっては大一番だ。山崎はロンドン五輪アジア最終予選で負けられない戦いを経験している。「(最終予選では)緊張感の中でも、みんな楽しんでやっていたし、一致団結してチームの雰囲気も良くやれていた。そういう時こそ、戦術より団結と雰囲気が大事。難しい時だけど、しっかり同じ方向を向いてやりたい」と力強かった。

 逆転負けした川崎F戦はテレビ観戦していた。「今年の試合は終盤の失点が多い。気持ち的に点を取って引いてやられてしまう。逆に意識して攻撃に比重をかけていければ」と話す。9月のアウェー柏戦では山崎が個の力で打開しダメ押し点をアシスト。先制後も、相手の猛攻に耐えて逃げ切った試合だった。「(柏戦は)逆に前半から押し込まれて割り切ってやれていた。今は安定して戦えているわけではない。その状況に合わせてやっていきたい」。ダービーでほしいのは勝ち点3だけ。「勝たなければ意味がない」。日の丸を背負って大一番を経験している山崎が清水ゴールに迫れば勝ち点3も見えてくる。【岩田千代巳】