<J1:東京2-1湘南>◇第32節◇23日◇味スタ

 湘南が東京に逆転負けを喫し、J2降格が確定した。後半21分にMF高山が右足で決め先制。しかし直後に同点とされ、終了間際に勝ち越しを許した。この負けでチームは4連敗。勝っても甲府の結果次第で降格が決まる一戦だったが、攻めに出て砕け散った。チョウ貴裁監督(44)は「降格という現実に向かい合わないといけない。ただ、足を止めて降格したわけではない。選手にも『胸を張ってスタジアムを出ろ』と伝えた」と話した。

 J1昇格からわずか1年での降格だが、チームが挑み続けた結果だった。攻撃的姿勢を貫き、守備重視で勝ち点を奪う戦いだけはしなかった。「引いて守ってどうするつもりなんだ」。シーズン中、同監督が選手に訴えた。ときには着替えの途中でも、火が付けばパンツ1枚でも熱くなった。実際に後半戦は無得点試合は1試合だけだった。

 クラブは同監督に来季の続投を打診している。真壁社長は「続投してもらえないかなと思っています」。これに対し同監督は「降格の責任が僕にあると考えれば、責任があるから投げるのか、それとも続けるのか。僕は逃げるつもりはない」。遠回しではあったが“続投宣言”かのように言い切った。【栗田成芳】