J2札幌がJ2長崎GK金山隼樹(25)の獲得に動いていることが28日、分かった。札幌は今季、正GK候補の李昊乗(22)がリハビリで出場できず、杉山哲(32)と曵地裕哉(23)の2人を交代で起用。最終ラインを固定できなかったこともプレーオフを逃した一因だった。既に曵地の退団が決定。GK補強として今季、長崎を昇格1年目でプレーオフに導いた守護神に白羽の矢を立てた。

 懸案のポジションを真っ先に固めていく。シーズン中からクラブ幹部は「来季、昇格を狙うには、GKの補強は急務」と話しており、複数リストを挙げ、調査を進めていた。金山は今季Jデビューを果たしたばかりだが、長崎の正GKに定着してJ2、42試合中39試合に出場。J2リーグ最少40失点と堅守の要に成長した。1日には京都とのプレーオフ準決勝を控えており、長崎のシーズン終了を待って本格交渉に入る。

 ボールへの反応の速さだけでなく足元の技術もあり、DFラインからつないでビルドアップする札幌のスタイルにはマッチする。今季は李の負傷による登録抹消もあり、正GKを固定できなかった。勝ち点2で逃したプレーオフ圏や、その先のJ1を目指し、まず守護神補強で、雪辱の14年にする。

 ◆金山隼樹(かなやま・じゅんき)1988年(昭63)6月12日、島根県生まれ。04年に広島ユース入りし、05年高円宮杯全日本ユース4強。07年に立命大に進学し、当時JFLの長崎に入団テストを受け11年から加入。昨季JFL優勝、J2昇格に貢献し、今季は正GKとしてプレーオフ進出に導いた。JFL通算9試合無得点、J2通算39試合無得点。186センチ、80キロ。利き足は右。