J2札幌が長崎GK金山隼樹(25)を完全移籍で獲得することが8日、決定的となった。クラブは既に獲得オファーを出しており、この日までに条件面の詰めの交渉に入った。金山本人も札幌でのプレーに前向きで、近日中に正式発表となる。

 ライバルチームの正守護神を獲得する。長崎は1日のプレーオフ準決勝で京都に0-0ドローも、下位だったため敗退が決定。J1昇格が消滅したことを受け、札幌は代理人を通じ、完全移籍での獲得を目指し交渉を進めてきた。複数オファーも、練習環境や、財前監督が目指すGKからつないで崩すサッカー、元選手でOBの野々村社長を筆頭とする一体感あるクラブ運営に金山自身が共感。札幌入りに極めて前向きで、10日にも同社長が直接会ってクラブの誠意を伝える。

 金山は今季初のJ舞台で39試合に出場し、リーグ最少40失点と堅守の要となり、昇格クラブ初のプレーオフ進出に貢献した。クラブではフィードの精度や反応の速さだけでなく、11年に長崎にテスト入団し、第3GKからチャンスをつかみ正GKの座をつかんだハングリーさや、成長度にも期待。札幌は今季、GK李の復帰が遅れ、正守護神を固定しきれなかっただけに、大きな戦力アップになりそうだ。