断食でタイトル食らう!?

 柏DF増嶋竜也(28)が、過酷な修行体験を明かした。25日、チームは柏市内で2時間の練習。引き揚げる頃には、疲労困憊(こんぱい)でぐったり。体重は通常の74キロから6キロも絞れ、筋肉量も激減した。実は…、昨年末に山形で断食治療を敢行していた。

 プロ10年目の昨季は、9月に右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷で戦線離脱。「2カ月も休むけがは初めて。10年やったし、1度リセットしよう」。断食体験のある元バドミントン五輪代表の妻(旧姓潮田)玲子さんの勧めもあり、6泊7日の治療を決断した。

 その内容は、初日に2リットルのビタミン剤を飲み、1日2回、15分間の「酵素風呂」につかる。発酵するおがくずから発生する自然の熱で体内の毒素を出し、あとはひたすら休むだけ。増嶋は「何もできないので、今までを振り返ったり、いい時間になった。精神的にも鍛えられましたよ」と笑い、「3日目からは空腹感も消えて体が無臭になった。1度も服を着替えなかったし、右膝が曲がりやすくなった」と効果を実感する。

 明日27日からは鹿児島・指宿合宿に入るが「キャンプが終わる頃には(体力を)元に戻せるように。今はヘロヘロです」と苦笑。それでも「自分のためにオフを使ったのは初めて」と、身も心もすっきりした様子だった。【桑原亮】