仙台は13日、第2次宮崎・延岡キャンプを打ち上げた。Jクラブとの練習試合は1勝1敗とチームは仕上がり途上。大黒柱として奮闘するDF角田誠(30)が、16日からの第3次宮崎キャンプでのさらなる総合力アップを誓った。

 キャンプインから19日。アーノルド監督(50)の厳しい練習にも故障者が1人も出ることはなかった。昨年は右足を痛めて早々に離脱した角田も「毎年ケガしてたんで、個人的にはケガなく終われてよかった」。体調面に関しては満足そうな様子だったが、チームの仕上がりについて話が及ぶと厳しい口調に変わった。

 「ガッツリとした手応えは、ないですね」。前日12日の長崎との練習試合で改善の兆しは見られた。だが「徐々にいい方向には向かってると思うけど、まだまだと言える部分はある」と振り返る。8日の大分戦で課題が噴出し、試合後に「このままじゃアカンと思う」と危機感を表した攻守の要は、翌日の練習からアーノルド監督と話し込む時間が明らかに増えた。角田がピッチ内の意見を代表して訴えて修正し、戦いぶりが良化したのは間違いない。

 指揮官やチームメートから絶大な信頼を得る男は、練習試合ではキャプテンマークを巻く。今季の主将は正式発表されていないが、最有力候補であることは間違いない。「指名されたら?

 考えますね。ただ、キャプテンじゃなくてもチームのために声を出す役割は変わらない」と頼もしい。

 角田が大きなポイントに挙げるのは、宮崎キャンプ4日目の19日に組まれているC大阪との練習試合だ。今季初のJ1との対戦で、前日12日に来日したウルグアイ代表FWフォルランの初実戦になる可能性もあり「J1とどれだけできるかやと思う。フォルラン、楽しみっすね」とニヤリ。公式戦でもぶつかる強敵相手に、ここまで得られていない確かな手応えをつかみにいく。【鹿野雄太】