浦和のマッチデープログラム(MDP)が無観客試合となる23日の清水戦で、初めて発行されないこととなった。通常はスタジアムやオフィシャルショップのレッドボルテージで300円で販売されている。ただし今回はスタジアムに観客がいないため発行しない。淵田敬三社長(59)は「MDPは試合観戦のためのもの。今回は観戦がだめなのだから出すべきではないと判断した」と話した。

 浦和のMDPはJリーグ、ナビスコ杯、ACLのホーム開催で発行される。Jリーグの中でも最も歴史があり、第1号はJリーグ開幕前。最初の公式戦だった92年9月5日ナビスコ杯の市原(現千葉)戦で発行された。それ以降、ナビスコ杯決勝や、開幕前特集号として通し番号に含まない増刊号は発行されたことはあるが、休止や途切れたことは1度もなかった。04年横浜とのチャンピオンシップのホーム開催でも発行されていた。

 無観客試合でも当初は、大幅に変更した上で、通し番号をつけてウェブ上で無料で発行されるプランもあった。だが状況を考慮し継続は断念した。2節の鳥栖戦が第443号だったが、出し続けたMDPはいったん途切れ、第444号は4月2日ナビスコ杯の大宮戦(埼玉ス)にずれ込むこととなる。【高橋悟史】