<J1:鹿島2-1清水>◇第10節◇29日◇カシマ

 清水はアウェーで首位の鹿島に惜敗し、07年以来の5連勝を逃した。1点を追う後半12分にFWノバコビッチ(34)の2戦ぶりゴールで同点としたが、同34分にCKのこぼれ球を押し込まれて力尽きた。連続完封も4試合でストップしたが、鹿島との勝ち点差はまだ5。中3日で迎えるホーム鳥栖戦(5月3日、アイスタ)で、もう1度仕切り直す。

 連勝が止まった。試合後、スタジアムに響いた清水サポーターの「エスパルスコール」が、選手にとっては唯一の救いだった。首位鹿島を相手に善戦も、後半34分に決勝点を献上。結果は負けだった。FW大前元紀(24)は「結果がすべて…」。グラウンドにぼうぜんと立ち尽くした。

 アフシン・ゴトビ監督(50)はこの日、鹿島対策としてトップ下にボランチを本職とするMF村松大輔(24)を起用。相手の起点となるMF小笠原にマンマークをつけた。しかし、開始早々の前半5分にCKからDF平岡康裕(27)のオウンゴールで先制を許した。指揮官は「小笠原には仕事をさせなかったし、試合の多くをコントロールできていた。ただ、最初の5分、10分が良くなかった」。5試合ぶりの失点が重くのしかかった。

 それでも、後半12分に途中出場の高木俊幸(22)のクロスからFWノバコビッチが右足で同点弾。同19分にはDF吉田豊(24)が、積極的な攻撃参加からゴールに迫った。プランが崩れる中で選手が見せた反応に、ゴトビ監督は「素晴らしいスピリットを見せてくれた。継続していきたい」と、手応えを口にした。次節鳥栖戦までは中3日。気持ちを切り替えて、再出発を図る。【前田和哉】