<J2:富山0-1磐田>◇第14節◇18日◇富山

 J2磐田がアウェーで富山を下し2位をキープした。前半ロスタイム、MF松井大輔(33)とのワンツーパスを受けたMF小林祐希(22)が利き足とは逆の右足シュートで決勝ゴールを決めた。小林は12年7月に移籍後、リーグ戦では初得点。守っても、W杯日本代表DF伊野波雅彦(28)がベンチの中、DF木下高彰(20)ら最終ラインが完封。次節松本戦に向け勢いを付けた。

 小林が今季先発7試合目で、磐田移籍後のリーグ初ゴールを決めた。前半ロスタイム。小林が走り込む姿を見えていた松井は「祐希のスピードにかけた」とパスを送る。トップスピードの小林はパスを受け取ると右足を振り抜いた。「決めるだけだった。右足も練習通り」と笑みを浮かべた。

 昨季は出場1試合でベンチ外が続いたが、シャムスカ監督(48)の抜てきに応え第8節横浜FC戦から先発入り。最近の練習では果敢に前へ飛び出し、攻守でのハードワークが目立った。憧れの歌手清水翔太(25)との初対面がきっかけだ。清水が新アルバム「ENCORE」に込めた「もう1度」への思いを聞き、小林も「もう1度、サッカーでやらなくてはいけないことは何か」を考えたという。

 「練習で高い位置まで上がって超ダッシュしてたでしょ。サッカーの何が好きかをもう1度考えたら、走らなくちゃいけないし、嫌なことをやらなくちゃいけない」。この日は高い位置まで上がりチーム最多の4本のシュートを放った。

 東京V時代は19歳で主将を務めた。主将の重圧で自分のプレーができなくなり、12年7月、新しい環境を求め磐田に移籍した。かつては「オレがオレが」のタイプだったが、今は「みんなのために走るし体を張る」と考えている。恩人として東京V当時の監督だった川勝良一氏の名を挙げる。「主将で背番号10とあえてキツイ状況に追い込んだけど、試合に使ってくれたし。自分が移籍して1カ月後に監督も辞めた。その人の分まで、自分が責任を持ってプレーしなくちゃいけないと考えたら、疲れないしキツイことも立ち向かっていける。感謝しなくちゃ」。感謝の気持ちを胸に走り回る小林が、攻守でチームに貢献する。【岩田千代巳】