横浜-川崎F戦で横浜サポーターがバナナを振って差別的挑発行為を行った問題について、Jリーグの村井満チェアマン(55)は25日、早急に処分を行う方針を示した。午前中に横浜の嘉悦朗社長(59)から報告を受け「日時は決められないが、早めの対応を考えている」と話した。3月の差別的な横断幕を掲出した浦和には、報告から3日後に処分をくだしており、今回も迅速に対応する。

 また処分の程度にかんしては「考え方として」と前置きした上で、基準は10年5月に仙台-浦和戦で浦和サポーターが初めて差別的な言動をし、けん責と500万円の制裁金を受けた事件にあるとした。「横浜も今回が1回目なので、基準は10年5月にあると思う。その後の社会の変化、クラブ側の対応を総合的に勘案して判断する必要がある」と判断の要素を示した。近年、世界的にも差別問題には厳しい目が向けられている。そういった社会的な背景も材料となりそうだ。

 横浜は問題が起こった23日のうちに、当該サポーターを無期限入場禁止処分にし、川崎Fの武田社長にも電話で謝罪。再発防止の具体策にも取り組んでおり「浦和の教訓は生かせた部分はある」と事後対応の早さは評価した。近日中に重い処分がくだされる見込みだ。